高校化学の発展から大学の量子化学まで活用できる教材です。
「電子配置」とは、「原子というマンションの中で、電子たちがどの階の、どの部屋に住んでいるか」を表した見取り図です。
原子マンションの1階には「1s」という名の1部屋しかありません。2階には、「2s」「2p」というエネルギーの違う2種類の部屋があり、それぞれ1部屋、3部屋あります。
原子の中の電子は、適当に散らばっているのではなく、次の3つのルールに従って規則正しい順番に部屋に入居していきます。
① 構成原理:電子は怠け者なので、原子核に近い(エネルギーが低くて安定した)下の階から順番に入居したがります。
② パウリの排他原理:1つの部屋(表の中の横棒)には、最大で2つの電子しか入れません。しかも、同じ部屋に入る場合は、それぞれが「上向きスピン(↑)」と「下向きスピン(↓)」という逆の性質を持たなければならないという絶対ルールがあります。
③ フントの規則:同じエネルギーの部屋が複数ある場合(「2p」など)、電子は「見知らぬ人といきなり相部屋になる」のを嫌がります。そのため、まずはすべての部屋に上向きスピン(↑)の電子が1つずつ入り、それが満室になってから初めて、下向きスピン(↓)の電子が相部屋として入居し始めます。
これらのルールに従うと、「1s」に2人→「2s」に2人→「2p」の3部屋に1人ずつ→「2p」の3部屋にもう1人ずつ→・・・というふうに電子が入居していくのです。
この教材では、電子がこれらのルールに従って規則正しく各軌道に入っていくようすを、わかりやすく矢印を用いた軌道図として表示します。
【留意点】
・原子番号を1つずつ上げていくことで、どこの軌道に電子が入っていくのかがよくわかるように、1つ前の原子番号の原子と比べて、新たに入った電子を赤く表示しています。
・原子によっては、電子が新たな軌道に入るだけでなく、ある軌道から別の軌道に移動してしまうものもあります。(29Cu銅など) その場合は、どこから移動したかがわかるように、半透明の矢印を表示しています。
・第4周期から入ってくる遷移元素は、電子が軌道に入るルールに従わないように思われます。この理由については、
太田充恒のページで詳しく説明しています。
・軌道の3D表示は簡易版です。正確な形状については、このページの教材⑨
水素原子の電子雲を実行すると、くわしく形状を見ることができます。